Effects of intravenous lansoprazole on acute gastric mucosal lesions and acid secretion

1996 
ランソプラゾールの急性胃粘膜病変に対する抑制作用を検討する目的で, ラットにおける胃粘膜損傷および胃出血に対する作用を静脈内投与で検討し, オメプラゾール, ファモチジンおよびラニチジンの作用と比較した.ランソプラゾールは拘束水浸ストレスおよびアスピリンによる胃粘膜損傷の形成に対して抑制作用を示した.ID50値は0.26および0.99mg/kgで, オメプラゾールの14および2.6倍, ファモチジンの2.1および12倍, ラニチジンの16および30倍以上強い効力を示した.ランソプラゾールはラットにおける脱血ショックおよび拘束水浸ストレスによる胃出血に対して抑制作用を示し, ID50値は0.46および122mg/kgであった.ファモチジンおよびラニチジンは脱血ショックによる胃出血には抑制作用を示したが, 拘束水浸ストレス負荷による胃出血に対しては高用量でも明らかな抑制作用を示さなかった.主要な作用機作と考えられる酸分泌抑制作用を検討したところ, ランソプラゾールは基礎酸分泌, ヒスタミン, 2-デオキシ-D-グルコースおよび拘束水浸ストレス負荷による酸分泌に対して抑制作用を示し, オメプラゾールよりも強い効力を示した.ファモチジンおよびラニチジンは基礎酸分泌, ヒスタミンおよび2-デオキシ-D-グルコース刺激酸分泌には抑制作用を示したが, 拘束水浸ストレス負荷による酸分泌に対しては高用量でも40%以上の抑制を示さなかった.今回の実験成績からランソプラゾールはラットにおける胃粘膜損傷の形成および胃出血に対して強い抑制作用を示し, ヒスタミンH2受容体遮断薬が明らかな抑制作用を示さないストレス性胃出血にも顕著な抑制作用を有することが明らかとなった.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    2
    Citations
    NaN
    KQI
    []