Cavity Polariton Formation and Its Optical Properties of PIC-J Aggregates in Quantum Microcavity Structures

2011 
擬イソシアニン(PIC)分子による J 会合体を分散させたポリマー薄膜を活性層とする平行平板型微小共振器を作製し,J 会合体の励起子と共振器光子の強結合状態としての「共振器ポラリトン」を形成した.独自に工夫した光学系を用いて反射および発光スペクトルの角度依存性を計測し,偏光依存性,共振器ミラー依存性,活性層の J 会合体濃度依存性などとあわせ,室温でも安定で明瞭なポラリトン状態の生成を確認し,その特徴を精査した.加えて,顕微計測を応用した局所角度分解分光法を考案し,その動作を確認するとともに,J 会合体の高濃度極限の一形態とも考えられる「フィブリル構造」J 会合体のポラリトン状態の検証に向けて,その手法の適用を開始した.室温で安定な共振器ポラリトンの形成は,無機半導体の量子微小共振器では十分に達成し得ていない優れた特徴であり,J 会合体の有機半導体光ナノ材料としての優位性を示す好例である.無機半導体 QW による共振器ポラリトンとの比較の上で,その実体と将来性についても議論する.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    42
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []