[A case of autoimmune hemolytic anemia associated with Graves' disease].

1986 
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)とBasedow病との合併例を経験したので報告する.患者は28才の女性で,高熱,動悸,全身倦怠感,軽度の黄痩のため入院した.クームス試験陽性.ハプトグロビン消失,赤血球形態正常であるためAIHAと診断した.また,甲状腺機能亢進症状があり.123I摂取率高値, TRHテストにてTSHが無反応, T3抑制試験にて1231摂取率抑制されず,さらにTSH受容体抗体(TBII)を認め, Basedow病と診断した.赤血球自己抗体は,温式の血液型特異性をもたないIgGκ型の抗体が検出されたほか,冷式抗体の存在も疑われた. AIHAとBasedow病の確実な合併例は文献上本例が3例目で,両疾患の免疫学的な関係について考察を加えた。
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