A gelation study of "Nikogori"-Effects of choosing materials and cooking conditions-

2005 
“煮こごり”の材料及び調理条件がゲル化に及ぼす影響を明らかにするために, pH測定, 透過色測定, レオメーターによる力学的測定及びNMRによるスピンー格子緩和時間(T1)の測定を行い, 得られた知見を以下にまとめた。1) 煮こごりとなる食材の種類及び加熱時間や添加調味料などの調製条件が煮こごりの物性に影響を与えることが明らかとなった。魚(まこがれい)は短時間加熱でゲル化し, 加熱時間20分を境にゲル強度は低下した。豚すね肉は魚よりもより強固なゲルを形成し, 加熱時間90~120分で最大となった。鶏手羽先は魚と同様, 加熱初期からコラーゲンが溶出されやすく, 加熱時間の経過とともにより強固なゲルを形成した。一方, 骨, 皮部を含まない牛すね肉は240分までゲル化が観察されなかった。2) ワインビネガー, 醤油, 酢などの調味料を添加することで, 煮こごりのゲル強度は高くなった。これは, 溶液のpH, 酸及びポリフェノールが肉の結合組織に作用し, コラーゲソを溶出させやすくすると推測された。3)煮こごりゲル試料の水分子の自由度にはコラーゲソ以外の他の物質との相互作用も関与していることが推察された。
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