Heart Rate Variability Analysis in 4 Patients with Ischemic Heart Disease Developing Fatal Ventricular Arrhythmias During Holter Monitoring
1997
致死的な心室性不整脈を来した虚血性心疾患患者のホルター心電図記録から, 心拍変動スペクトル解析を用いてその直前の自律神経活動の変化につき検討した.対象は冠攣縮性狭心症2例, 急性心筋梗塞1例, 不安定狭心症1例 (記録中に心臓死) である.心拍変動の低周波成分 (LF) のパワー値の平方根値, 高周波成分 (HF) のパワー値の平方根値, および両者の比 (LF/HF) を128心拍毎に求めた.また不整脈直前のNASA誘導およびCC5誘導の心電図波形, 特にST-T変化に注目した.その結果, 出現10分前までは自律神経活動はあまり変動せず, 出現約4~6分前より, HF値は3例で増加傾向を示した.この3例のLF/HFは症例により増加, 不変, 減少と一定しなかったが, HF値の増加とほぼ同時に虚血性のST-T変化が心電図で確認された.残りの1例では, HF値は低下傾向を, LF/HFは増加傾向を示し, ST-T変化は示さなかった.以上より, 虚血性心疾患患者の致死的心室性不整脈の直前の自律神経活動は一様ではなく, 虚血に伴う副交感神経活動の亢進を示す症例と新たな虚血を伴わない交感神経活動の亢進する症例とが認められた.
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