ジピリダモールとアスピリンの全血中の血小板凝集とATP放出に及ぼす効果(in vitro)

2000 
European Stroke Prevention Study2により,低用量のアスピリン(ASA)とジピリダモール(DP)の併用療法が脳梗塞,TIAの二次予防に相加的な効果のあることが示された.そこで,われわれは健常男性を対象として,ASAとDPのinvitroにおける全血中の血小板凝集とATP放出に及ぼす効果をインピーダンス法による全血凝集計を用いて検討した.DPは10μMADP惹起血小板凝集を20μMで有意に抑制し,ASAは10μMのADPおよび2μg/mlのcollagenによるATP放出を20μMで有意に抑制した,また,血漿アデノシン濃度はDPにより増加する傾向を認めた.以上の結果より,DPとASAの併用による血小板の凝集と放出の両者の抑制が虚血性脳血管障害の再発予防効果の増強に関与し,DPの血小板凝集抑制には血漿アデノシン増加作用が関与している可能性が示唆された.
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