抗血小板薬が有効な脳梗塞の病態と,抗血小板薬による予防・治療の実際

2009 
脳梗塞にはさまざまな病型が含まれ,再発予防に抗血小板療法の適応があるのは非心原性脳梗塞である.非心原性脳梗塞のなかではアテローム血栓性脳梗塞が抗血小板療法のよい適応であるが,ラクナ梗塞にも血圧を十分にコントロールしたうえで抗血小板療法が行われる.わが国で投与可能な抗血小板薬にはアスピリン,チクロピジン,クロピドグレル,シロスタゾールがあり,このなかではアスピリンのエビデンスがもっとも豊富で費用対効果にも優れるため,第一選択薬として用いられる.しかし,アスピリンの有効性は十分とはいえないため,ハイリスク症例ではクロピドグレル投与や,抗血小板薬併用療法が考慮される.ただし,長期の血管イベントの予防を目的としたクロピドグレルの併用療法は推奨されない.
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