左内胸動脈(LITA)開存例の不安定狭心症に対して左開胸下OPCABが有用であった再手術の1例

2006 
左内胸動脈(LITA)開存の再冠動脈バイパス術(re-CABG)において左開胸下におけるoff-pump CABG (OPCAB)が有用であった1例を経験したので報告する.症例は62歳,男性.6年前に当院でCABGを施行した(LITA-LAD,Ao-SVG-OM1).術後冠動脈造影でAo-SVG-OM1のSVGは閉塞しており,外来で経過観察されていたが,今回不安定狭心症で再入院となった.冠動脈造影の結果,右冠動脈(RCA)#1が完全閉塞であった.左回旋枝(LCx)とRCAへ対する血行再建目的に再CABGを施行した.心拍動下に下行大動脈からOM1,OM2,4PLへ橈骨動脈をfree graftとしてsequentialに吻合した.術後経過は良好で26病日に退院した.再CABG例における正中切開ではグラフト損傷や剥離困難などriskが高いが,本症例では左開胸下OPCABが非常に有用であり,RCA#4PLまで含めた完全血行再建も可能で,術後早期グラフト閉塞も認めず,有効な手術手技と考えられた.
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