選択的生成物分離操作を伴う細胞破壊遮蔽ペプチド(masking into cells)前駆体の連続酵素合成

1999 
Z-GlyPhe (N-Benzyloxycarbonyl-L-glycyl-L-phenylalanine) は, 抗癌剤の一種であるリソソモトロピック清浄剤と併用して生体内に投与することによって, 清浄剤による正常な細胞への破壊作用を遮蔽し, 癌細胞のみを破壊させる作用を有する.本研究では, 酵素の生体触媒作用を利用した細胞破壊遮蔽ペプチド前駆体 (Z-GlyPheOMe) の効率的な連続合成を検討した.水性媒体中において本ペプチドを酵素的に合成した場合, 反応平衡がペプチド分解側に偏っている為, 収率は若干10%程度である.しかし, 本ペプチドは分子構造内に解離基を有しない非イオン型物質である為, 水/有機溶媒二相系においては有機溶媒相に分配する.そこで水相における酵素反応と同時に, 得られたペプチドを有機相へ選択的に抽出分離することによって, 水相における反応平衡を改善し, 100%近い高収率を達成した.
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