A CASE OF RELAXATIO DIAPHRAGMATICA WITH VOLVULUS OF THE STOMACH AND CLEFT PALATE

1973 
横隔膜弛緩症は男性に多く,乳児期あるいは学童期に発症する率が高く,成人期に入つてからは胃腸症状と循環器症状を呈し,呼吸器症状を主訴として発症することは極めてまれと思われる.最近われわれは64才という高令で呼吸困難を訴え,入院精査の結果横隔膜弛緩症と診断された症例を経験した.本症の原因の一つとして横隔膜の横紋筋の形成不全を考えているものも少なくないが,この横紋筋が形成される時期(8~11周)の発生異常である口蓋裂と,胃軸捻転を本症例が合併していたのは興味ある事実である.またこの症例の呼吸困難は肺機能検査で横隔膜挙上に起因すると思われる拘束性障害によるものであつた.免疫学的異常の有無について検索を試みたが,ルーチンに行なつている皮内反応では多くの抗原液に遅延型の反応態度をとり,血清IgGは軽度の高値を示したが,本疾患と如何なる関連性があるのかその意義づけは今後の検討にまちたい.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []