【器質的心疾患合併心停止発作】 完全血行再建とelectrical storm―慢性完全閉塞病変への血行再建のpitfall

2016 
◎急性冠症候群に対する冠動脈バイパス術(CABG)や経皮的冠動脈形成術は標準治療として確立されているが,慢性完全閉塞(CTO)を含めた完全血行再建の必要性については議論の分かれるところである.本稿では,はじめにCTO 病変に対するCABG 後に発症した心室細動のストーム例を呈示し,後半ではその予測因子について文献的考察を行った.単施設前向き研究の多変量解析からは,側副血行路を伴わないCTO 病変に対する血行再建が唯一の独立した予測因子であることが示されている.そのような症例に遭遇した際は,術後の心室性不整脈の発症に十分留意する必要がある.発症機序に関しては未解明な点も多いが,本稿で紹介するようなアブレーション成功例の蓄積がその解明につながるものと期待される.
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