Volatilization and Separation Characteristics of Heavy Metals in Fly Ashes by Halogenation Reaction

2002 
溶融飛灰に含まれる鉛, 亜鉛, 銅, 鉄などの重金属の乾式分離に対して, 塩化水素ガスを用いて重金属を低沸点塩化物とした後, 揮発分離することを試みた。溶融飛灰, 都市ごみ焼却飛灰に含まれる鉛, 亜鉛, 銅, 鉄の揮発挙動を比較検討した結果, 反応温度1, 173Kにおいて鉛, 亜鉛は飛灰種に関係なく98%以上の揮発率が得られ, 鉄についても溶融飛灰で85%, 都市ごみ焼却飛灰で100%の揮発率を示した。また銅は両飛灰とも鉛, 亜鉛, 鉄と比べて揮発率しにくいことがわかった。溶融飛灰および都市ごみ焼却飛灰の模擬飛灰を作成し, 試料調製温度およびNa, K添加量の変化による重金属揮発挙動を調べた。その結果, 試料調製温度による鉛, 亜鉛, 銅, 鉄の揮発挙動の相違は見られなかった。Na, K添加量に対して, 鉄についてのみNa, K含有量の増加とともに揮発率は減少し, この結果は溶融飛灰および都市ごみ焼却飛灰での鉄の揮発挙動と良い相関を認めた。
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