遺伝子多型の測定がNAFLD/NASH 診療をどう変えるか?

2018 
▪ NAFLD/NASH の病態は遺伝的素因と環境素因により影響を受ける.近年,網羅的に病態関連遺伝子を探索するゲノムワイド関連解析(GWAS)が多数行われた.▪ 本邦で行われたGWAS では,PNPLA3 遺伝子多型がNAFLD に最も関連のある遺伝子多型として同定されている.▪ PNPLA3 のリスクアレルであるG 保因者は肝の脂肪化,炎症,線維化だけではなく肝細胞がんのリスクを伴うことが報告されている.また海外からはTM6SF2 遺伝子多型がNAFLD 関連遺伝子であるだけではなく,脂質異常症や心疾患リスクに関与することが報告された.▪ GWAS 以外にも横断研究よりNAFLD/NASH の発症,進展に寄与する遺伝子多型は多数報告されており病態解明のヒントになる可能性がある.
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