TTP in a long-term hemodialysis patient after THR

1994 
症例は59歳女性で透析歴は17.5年. 左アミロイド股関節症にて平成4年7月8日人工骨頭置換術を施行した. 術前より血小板減少が認められ, 術後巨大血腫, 薬剤性肝障害, DICを合併し, その治療経過中に発熱, 黄疸, 精神症状, 貧血, 血小板減少の進行等出現した. 血栓性血小板減少性紫斑病 (TTP) の併発を強く疑い, 平成4年8月31日より血漿交換を行うも9月3日永眠した.骨髄穿刺所見では, 巨核球系, 赤芽球系, 白血球系の低形成が認められた. 透析患者にTTPの合併した症例の報告はほとんどなく, 骨髄所見に関しても定型的なものは報告されていない. 今回我々の経験した症例は術前より特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) の合併があり, 手術的侵襲, 巨大血腫, DIC, 肝障害等の何らかの障害が加わりTTPを併発したものと思われた.
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