<Special Article> 胆石症における内科医の役割,外科医の役割

2005 
胆嚢結石 胆嚢結石症の治療は腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ),開腹手術,胆石溶解療法,体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)など多様化している.有症状胆石患者,またはその既往がある患者の治療はラパコレを第一選択とする.胆石溶解療法,ESWL は安全な対症療法として手術を希望しない例や手術リスクが高い有症状胆石症には適応される場合もあると考えられる.無症状胆石症に対しては,専門医のあいだでも見解の相違がみられるが,胆嚢壁や胆嚢機能に異常が認められなければ定期的に経過観察し,異常があれば胆嚢癌の合併をも考慮しラパコレを第一選択とした治療法をすすめるのが妥当と考えられる.胆管結石 胆嚢摘出後の胆管結石では経十二指腸乳頭的な除石法を試みる.胆嚢・胆管結石に対する治療としては,両者を腹腔鏡下に処理する一期的治療と,胆管結石を内視鏡的に除石後ラパコレを行う二期的治療の 2つに大別される.胆管結石だけで胆嚢に結石がないときは,胆嚢炎の発生が低いことより,除石後はラパコレを施行しないで経過観察とする考えも有力である.肝内結石 治療の理想的なアプローチは,まず内視鏡的切石術を行い切石後の胆管造影で病型を十分把握した後,併存する胆管狭窄が絶対的なものか,相対的なものかを判断して,手術および術式を選択するのがよいと思われる.
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