高温固体酸化物燃料電池用 La0.6Ca0.4MO3(M=Mn,Co)/YSZ 系空気極の電極厚さ, 微細構造と電極特性
1988
高温固体酸化物燃料電池の空気極の特性が何で決まるかを明らかにすることを目的とし, La0.6Ca0.4MO3(M=Mn,Co)/安定化ジルコニア系電極について, SEM による微細構造の観察, 複素インピーダンス測定, カソード定常分極測定を行なった。測定結果を, 電極材料 La0.6Ca0.4MO3 の塗布厚さの関数として整理し, 考察した結果, つぎのような結論を得た。(1) 1100℃ で焼成した La0.6Ca0.4Co3/安定化ジルコニア電極系の界面には CaZrO3 層が形成される。この層は電極として機能するので, La0.6Ca0.4Co3/安定化ジルコニア系電極の特性は CaZrO3/安定化ジルコニア界面の特性で決まる。(2) La0.6Ca0.4MO3/安定化ジルコニア系電極のカソード反応は気相酸素が La0.6Ca0.4MO3 表面へ吸着し, 表面拡散によって, 気相/電極/電解質三相界面へ移動する, という経路をとる。気相酸素の La0.6Ca0.4MO3 表面への解離吸着反応は比較的遅く, 大電流を流すためには, 多孔性電極の表面積ができるだけ広いことが必要になる。
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