Twenty-four-hour blood pressure variations and autonomic nervous system disorders in hemodialysis patients.

1993 
血液透析患者における透析前後の血圧日内変動と自律神経障害に関して検討した.降圧薬を服用していない血液透析患者14名を対象とし, 非観血的携帯型自動血圧計 (日本コーリン社製 (ABPM630) にて透析前24時間と透析後24時間の血圧を30分間隔で測定し, 夜間血圧が日中血圧に比し有意 (p<0.01) な低下を示したものを夜間血圧低下型, 有意差のないものを夜間血圧不変型, 有意に上昇したものを夜間血圧上昇型とした. さらにシェロング起立試験, 心電図RR間隔変動係数 (CVRR) を検討した.1. 透析前後の血圧日内変動: 1) 収縮期血圧は, 透析前24時間では, 夜間血圧低下型, 不変型, 上昇型がそれぞれ4, 8, 2例であったが, 透析後24時間では6, 5, 3例となった. 拡張期血圧は, 透析前では, それぞれ6, 7, 1例が, 透析後では7, 5, 2例となった. 透析後に夜間不変型が低下型に変化した症例のみでなく, 反対に低下型が不変型になった症例, また不変型が上昇型になった症例もあり, さらに拡張期血圧の動きは必ずしも収縮期血圧の動きと同じではなかった. 2) 透析前後の血圧日内変動は一様ではなく, 個々の例で評価すべきであろうと考えられた.2. 血圧日内変動と自律神経機能: 1) シェロング起立試験と透析後24時間の収縮期血圧日中夜間血圧差との間に, また拡張期血圧日中夜間血圧差との間にも, 有意な正の相関が認められた. 2) 透析後24時間の夜間血圧上昇は, 交感神経障害の関与が考えられた. 交感神経系の高度障害例では, 夜間血圧が上昇している可能性があり, 留意すべきであろうと考えられた.
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