Application of Evidential Support Logic (ESL) to the Assessments of Artificial Impacts on Underground Environment

2007 
建設が計画されている構造物そのものや施工時の地下環境に対する影響および安全性の評価は現代社会では極めて重要である. その場合, 評価に用いた論拠の明確化と評価プロセスの再現性を保証しておくことが不可欠である. この評価の論拠として地質情報を用いる場合, その情報に一般的に含まれる不確実性を妥当に取り扱うことが重要となる. 不確実性を考慮できる評価手法の一つとして, 意思決定支援ツールESL (Evidential Support Logic) が最近提案された. 本論では, 地下構造物建設にかかわる二つの事例を取り上げ, とくに水理地質にかかわる問題についてESL手法の適用方法と課題について整理・検討した. 地下構造物建設における地下水への影響の評価の事例では, (1) 水理地質情報, (2) 水利用状況, (3) 工事計画の情報, に基づいてESLのロジックツリーを構築し, 次にロジックツリーを用いて, 建設に伴って生ずる可能性のある地下水障害が回避できるかどうかに関して第一段階的な評価を行った. また, 水理地質に関する追加調査と工事計画や工法等の変更によって環境影響と情報の不確実性の低減が図られることを示した. もう一つは地下水流動解析のための概念モデルの評価の事例であり, 対象地域の地下水流れに影響する断層の性質という, 岩盤の水理地質構成要素についての評価を行った. これらの適用事例を通して, ESL手法の環境評価に対する有効性や課題が明らかとなった.
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