Acute Acalculous Cholecystitis with Amyloid Deposite with in the Wall of Gallbladder observed in a Chronic Hemodialysis Patient

2009 
症例は56歳の男性で,4年前から慢性腎不全のため透析を受けている.今回,食後の右季肋部痛を主訴に来院.初診時,発熱と右季肋部圧痛を認め,Murphy徴候も陽性であった.血液検査で肝機能障害と炎症反応の上昇を認めた.画像検査では胆嚢の軽度腫大と壁の軽度肥厚を認めたが,明らかな結石はなかった.無石急性胆嚢炎として保存的に治療し,軽快したため退院した.しかし,その後も食後の右季肋部痛が続いたため,初診から4か月後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.胆嚢結石はなく,病理組織学的検査では,胆嚢壁の線維化とアミロイドの沈着を認めた.術後,右季肋部痛は消失した.病理組織学的検査結果をふまえて可及的に他臓器のアミロイド沈着を検索したが認められなかった.何らかの機序で胆嚢にアミロイドが沈着し,それが原因となって急性胆嚢炎が惹起された極めてまれな例と考えられたので,文献的考察を加えて報告する.
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