Upfront Combination Therapy により肺動脈性肺高血圧症の予後は格段に改善した

2017 
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は,肺血管抵抗上昇により右心不全,死亡を来す予後不良の疾患である.PAH の治療薬としてプロスタサイクリン,一酸化窒素,エンドセリンの3系統の治療薬が登場した.PAH の治療として,臨床的な効果の目標を定めて投薬を併用していく逐次併用療法(goal‒oriented sequential combination therapy)が行われてきたが,特に重症例には効果が不十分であり,より良い治療法が模索されてきた.近年,治療初期から併用療法を行う初期併用療法(upfront combination therapy)の血行動態,予後への著明な改善効果が報告されている.Upfront combination therapy はエビデンス,経験においてまだ乏しく,長期効果,合併症への対処やコストベネフィットを含めてさらなる検討が必要である.
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