Blood purification therapy in cardiovascular diseases

2004 
本研究の目的は,循環器科領域における血液浄化療法の有用性(離脱可能性)を,導入時の臨床諸指標より予測可能か否かを明らかにすることである。過去7年間に当院CCUにおいて施行した循環器領域の浄化療法患者128例を対象にした。年齢,性別,導入直前の1日尿量,導入時血清BUN,Cre,K,BE,pH値,導入時収縮期血圧,利尿薬,カテコラミン(CA)投与量などの各指標が,浄化療法からの離脱を予測しうるかどうか,多重ロジステイック回帰分析を用いて検討した。離脱可能例は77例,不可能例は51例であった。上記諸指標のうち導入直前の尿量のみが有意に(P=0.02,95%信頼区間0.995~1.000)離脱可能性の予測因子になった。また導入時収縮期血圧は離脱可能性に影響を与える傾向(P=0.06)にあった。離脱可能例の導入直前の1日尿量は624±339ml,不可能例は320±350mlであった。可能例の導入時血圧は132±29mmHg(CA8.0±6.3μg・kg-1・min-1投与下),不可能例は104±27mmHg(CA14.7±8.6μg・kg-1・min-1投与下)であった。可能例は浄化療法導入2.7±3.3日で1日尿量1,000ml以上の発来をみた。以上の検討から循環器領域における血液浄化療法の適応患者に対しては,CA,利尿薬などによる薬物療法に固執することなく,1日尿量が600ml(可能群の平均尿量)を切る前に,同療法をより早期に,かつ積極的に導入すべきである。
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