A Case of Undifferentiated Carcinoma of the Duodenal Ampulla of Varter

2006 
十二指腸乳頭部未分化癌はまれな疾患で, 本邦報告4例のみである. 今回, 本疾患の1例を報告する. 症例は58歳の男性で, 閉塞性黄疸で入院した. 腹部造影CT, 胆道造影, 上部消化管内視鏡検査にて十二指腸乳頭部癌 (生検にて腺癌), 多発肝転移, 傍大動脈リンパ節転移と診断し, 腫瘍からの出血制御のため幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した. 摘出標本で未分化癌, 腫瘤潰瘍型, t4 (45×35mm), panc3, du3, pn1, n4, A0, PV0, P0, H3, M (-), stage IVbであった. 術後51日目に癌死された. 自験例のごとく本疾患は進行が早く, 症状発現が遅く, 診断時にstage IVa以上であり, 他臓器原発例と同様に悪性度が高く予後不良である. 早期発見と有効な化学療法の確立が予後改善に必要と思われた. また, 自験例では上皮膜抗原および内分泌顆粒成分染色陽性細胞を認め, 本腫瘍の起源が多分化能を有する腸管幹細胞の癌化を示唆するまれな症例と思われた.
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