New Developments in Capillary Electrophoresis. Development and Improvement of Capillary Electrophoresis. Optimization of electromigrative sample introduction in capillary electrophoresis.
1997
キャピラリー電気泳動の電気的導入法において,注入量を変化させると考えられる因子を各々変化させ,これらの因子と応答との関係を理論的に考察し,更に定量性を向上させる方法について検討した.この結果,注入量を変化させる因子として従来から報告されている試料の組成・同一バイアルからの繰り返し注入回数以外に,新たに試料濃度・バイアルに入れたサンプル量の2因子が応答と非直線的な関係を示すことが明らかになった.試料の組成による応答の変化を含むこれらの現象は次の方法によって電気化学的に説明できた.(1)注入量を計算するための理論式でイオンの電気泳動移動度μiに対して,溶液中でのモル導電率(μi=λi/∧eqF,∧eq=ΣCiλi)を導入する,(2)注入開始時点と終了時点での間での濃度変化を考え,dQt=-a(Qt/V)・dt(Qtはある時刻tにおいてバイアル中に存在するイオンの数,dQtは微小時間dt内に減少するイオンの数,Vは試料の体積)とし,得られた関係式を使う.これらの関係式より,定量性のある結果を得るための方法として,試料溶液中に溶液のモル導電率を引き上げるような塩類などを十分に添加することで,測定対象成分の濃度と応答との関係が直線関係になると推測された.実際に,陰イオンの場合で確認を行ったところ,良好な直線関係(r2 0.998)を得ることができた.
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