プロポフォール・レミフェンタニル麻酔による小脳橋角部腫瘍摘出術後の疼痛 ─麻酔中レミフェンタニル投与量に関する後ろ向き検討─

2010 
プロポフォール・レミフェンタニル麻酔による小脳橋角部腫瘍摘出術106例について,麻酔中のレミフェンタニル総投与量別に術後1日目から3日目までの鎮痛薬使用率を比較検討した.レミフェンタニル総投与量/体重/手術時間が0.66μg/kg/min未満の低用量群61例の鎮痛薬使用率は術後1日目52.5%,2日目32.8%,3日目13.1%と徐々に低下した(p<0.001).一方,0.66μg/kg/min以上の高用量群45例では術後1日目44.4%,2日目37.8%,3日目31.1%と遷延した(p=0.427).術後3日間鎮痛薬未使用の患者数は両群ともに約40%であった.麻酔中レミフェンタニル高用量投与に加え比較的若年であることが,痛みを遷延させる要因になると考えられた.
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