急性腹症で発症した膵のsolid and cystic tumorの1例

1991 
膵のsolid and cystic tumorの1例を経験したので報告する.症例は15歳の女性で, 主訴は左上腹部痛である.入院時臨床検査所見では異常を認めなかったが, 腹部超音波検査, CT, 血管造影検査より膵体尾部腫瘍と診断した.入院3日目から上腹部の激痛, 嘔吐などの急性腹症を呈し緊急に膵体尾部切除術を行った.腫瘍はよく被包化され, 12×9×6cm大で内部には出血壊死が著明であった.病理組織所見では腫瘍組織は充実性および乳頭状に増殖しており, 免疫組織化学的検査ではα1-antitrypsinが陽性であった.電顕上zymogen様顆粒は認められなかった.以上によりsolid and cystic tumor of the pancreasと診断した.術後4年の現在再発なく健在である.
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