フェノール・硫酸法による糖定量法の検討,おもに夾雑物の影響について

1974 
Duboisらのフェノール硫酸法による糖の定量法を,おもにに夾雑物の影響について検討した.乳糖(50μg/m1)の回収率を比較することにより,次の結果を得た. 1) Na+,K+,NH4+,Mg2+(硫酸塩,0.01M),Ca2+,Ba2+(塩化物,0.01M),Cl-,Br-,SO-23,PO-34(Na塩,0,01M),酢酸,コハク酸(0.1M),シュウ酸(0.02M)は大きな影響を及ぼさなかった. 2) Cu2+(硫酸塩),NO-2,NO-3(Na塩),I-)(K塩)は,回収率を著しく増加させる.Fe2+, AI3+(硫酸塩,0.01M),ホウ酸塩(Na塩,0.01M)もかなうの影響がある.これらの許容限度は,Fe2+,Al3+,ホウ酸塩;0.001,Cu2+,NO-3,I-;1×10-4,NO-2;1×10-5Mであった. 3) 乳酸,酒石酸,クエン酸,リンゴ酸もかなり回収率を大きくし,許容限度は,乳酸;0.001以下,酒石酸;2×10-4,クエン酸;0.02,リンゴ酸;0.002Mであった.これらの酸による影響は,乳酸以外は,酸をCa塩として沈殿除去することにより除き得た. 4) 除蛋白剤のうち,10%メタリン酸,メタノール,クロロホルムは影響が認められなかったが,CdSO4,HgSO4,塩基性酢酸鉛,エタノールは十分よく除く必要がある.
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