A YOUNG FEMALE BRAZILIAN WITH SICKLE CELL DISEASE WHO HAD DIFFICULTY OBTAINING COMPATIBLE BLOOD FOR TRANSFUSION DUE TO MULTIPLE ALLOANTIBODIES (UNEXPECTED ANTIBODIES) AGAINST ERYTHROCYTES

2006 
我々は, 複数の不規則抗体の存在により, 適合血確保に難渋した鎌状赤血球症 (以下SCD) の18歳ブラジル人女性症例を経験したので報告する. ブラジル在住の2歳時にSCDと診断され, 以来, 輸血を繰り返し受けてきた. 来日4日前, ブラジルにて急性アルコール中毒のため入院し, 点滴と輸血を受けた. 来日翌日, 両側大腿部痛を主訴に当院内科へ緊急入院した. 著明な溶血のため輸血が必要であった. 不規則抗体検査で抗E, 抗M, 抗S抗体が検出されたので, E, M, S抗原陰性MAPを用いて交差適合試験を行ったが, 数単位しか適合MAPが得られなかった. 患者の血液サンプルを東京都中央血液センターに送り, 詳細な血液型検査と, 不規則抗体の同定を依頼した. Percoll-Urografin 比重遠沈法により分離した患者網状赤血球と低張食塩液により分離した患者赤血球を用いて詳細な血液型が検査された. その結果, 患者の血液型は, CcDee, Le (a-b-), NNss, Fy (a+b+), Jk (a+b+), Di (a-b+) であった. さらにIgG型抗 Yka 抗体が同定された. 我々は, 全国調整により出来る限り患者の詳細な血液型と一致したMAPを得ることができた. SCD患者への赤血球輸血に際しては, 不規則抗体産生を予防するために患者の詳細な血液型に一致したMAPを確保することと白血球除去が重要であると思われる.
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