インターフェロンα-2b投与中に Stevens-Johnson 症候群を発症し, 10週間投与にて著効が得られた常習飲酒家C型肝硬変の1例

2001 
症例は45歳, 男性. 常習飲酒家. 肝障害にて初診し, HCV-RNA陽性を認めた. genotype 1b, ウイルス量270 KIU/ml, 肝生検にて staging はF4であった. C型およびアルコール性肝硬変と診断したが, 禁酒および肝庇護剤の投与でもALT高値が持続するため, 2000年9月インターフェロン(IFN)α-2b投与を開始した. 投与約10週後全身皮膚, 口唇を中心とした紅斑, 粘膜疹が出現, IFNの投与を中止するも急激な増悪を示した. Stevens-Johnson 症候群と診断, プレドニゾロン60mgの投与開始し, 病変は徐々に改善した. 原因として解熱鎮痛剤やIFNの関与を考えたが, リンパ球刺激試験は陰性であった. IFNα-2bによる皮疹は頻度が高いが重症例の報告はなく, 肝硬変でかつIFN抵抗性と考えられるウイルス因子であったにもかかわらず10週間投与で著効が得られた点も含め, 興味ある症例と考え報告した.
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