Mediastinal T Cell Type Lymphoblastic Malignant Lymphoma with Extremely High Adenosine Deaminase Activity in the Pleural Fluid.

1999 
症例は46歳の男性.背部痛を主訴に入院した.胸部単純X線, 胸部CTで, 巨大縦隔腫瘍と両側大量胸水を認めた.縦隔腫瘍の経皮的針生検でT細胞性リンパ芽球型悪性リンパ腫と診断した.胸水細胞診でも異型リンパ球を認めた.胸水は血性, 滲出性で, 胸水のadenosinedeaminase活性 (ADA) は963.2U/Lと著しい高値であった.リンパ増殖性疾患において胸水ADAが高値を呈し得ることは報告されているが, 一般に胸水ADAの高値は結核性胸膜炎の指標として用いられている.未熟なあるいは活性化されたT細胞からADAが産生されることが知られており, 本例の胸水ADAはリンパ腫細胞から産生されたと考えた.著しい胸水ADAの上昇を認めた場合には, 悪性リンパ腫, とくにT細胞性悪性リンパ腫も疑う必要がある.
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