加圧流体抽出法及び同位体希釈-ガスクロマトグラフィー/質量分析法による底質中ポリクロロビフェニルの定量
2003
底質中のポリクロロビフェニル(PCB)異性体の迅速かつ精確な測定を目的として,加圧流体抽出法(PFE)と同位体希釈-ガスクロマトグラフィー/質量分析法(ID-GC/MS)を組み合わせた分析法を確立した.ID-GC/MSによる定量のために,4種類の測定対象PCB(塩素数: 3,5,6及び7)と,その標識体として試料に添加した4種類の13C12-PCBについて,質量比とピーク面積比との関係を検討した.また,PFEによるPCBの抽出挙動を検討し,高抽出効率が達せられる条件{抽出溶媒: ヘキサン/アセトン(1 : 1,v/v),抽出圧力: 15 MPa,抽出温度: 150℃ 及びスタテック時間: 30分}に抽出条件を設定した.確立した測定条件における13C12-PCBの回収率は良好(79.5~86.8%)であった.更に本法をCommunity Bureau of Reference製認証標準物質CRM 536(淡水域底質中のPCB)の分析へ適用した.本法による測定値はソックスレー抽出法による測定値や認証値よりもおおむね高く,併行精度も良好であったことから,本法は底質中のPCB異性体の迅速かつ精確な測定法であることが示された.
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