ベビーフード中の残留農薬実態(1999年4月∼2005年6月)
2007
1999年4月から2005年6月にかけて東京都内で市販されていたベビーフード316検体について農薬の残留調査を行った.その結果,28検体から有機リン系農薬,有機塩素系農薬,カルバメート系農薬,ピレスロイド系農薬など15種類の農薬が痕跡値(0.01 ppm未満)∼0.55 ppmの範囲で検出された.農薬が検出されたベビーフードは,原材料で農薬の検出頻度の高い小麦粉,葉菜類(ほうれんそう)および果実(りんご,ももなど)を用い,うらごし製品や清涼飲料のように比較的加工工程の少ないものであった.農薬を検出したベビーフードについて,各製品に記載されている1回の使用量で1日に3回喫食した場合における各農薬の推定摂取量を算出したところ,各ADI値の 0.06∼16.6% であった.このことから通常の喫食状況で乳幼児に対して特に問題となるものではないと考えられた.
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