MESENTERIC PANNICULITIS DIAGNOSED BY LAPAROSCOPIC EXAMINATION

2004 
症例は63歳,男性で,腹痛,腹部腫瘤を主訴として受診, CT検査にて下行結腸より直腸に及ぶ腸管壁の肥厚と腸間膜の浮腫, CT値の上昇を伴う索状影と,注腸造影では同部に一致して鋸歯状腸管狭窄を認めた.画像診断より腸間膜脂肪織炎を疑い腹腔鏡下に観察,ゴム様弾性の腸間膜と結腸垂の黄色変性を認め,同部より採取した組織より腸間膜脂肪織炎と診断された.ステロイドとコルヒチン投与により2週間後には臨床症状と炎症反応の改善が認められたがその後再燃をきたし, 9カ月後には直腸よりS状結腸に縦走潰瘍を認め, 1年4カ月後に左半結腸切除を施行した.切除標本では虚血性腸炎併発による器質性狭窄と診断された.腸間膜脂肪織炎は予後良好なself-limitingな疾患とされているが,本症例のように保存的治療後に虚血性腸炎を併発し,腸管狭窄,手術を余儀なくされることもあり,慎重な経過観察が必要である.
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