A CASE OF SYSTEMIC MULTIPLE ABCESSES WITH GROUP B STREPTOCOCCI

2007 
症例は68歳, 女性. 右臀部痛と足背の腫脹を主訴に当院の救急外来を受診し, 右股関節炎を疑われ入院となった. 胸腹部CTおよび胸部MRI検査で, 右胸鎖関節周囲, 縦隔, 右胸腔, 骨盤内・右臀部に膿瘍を疑わせる所見が認められた. 膿培養, 血液培養からはStreptococcus agalactiaeが検出された. 右胸鎖関節周囲および臀部の膿瘍に対しドレナージを行い, 抗菌薬の点滴を行ったが, 縦隔・胸腔内・骨盤内の膿瘍は改善せず, それぞれの膿瘍に対してドレナージ術を施行した. 術後, 膿瘍は徐々に改善し, 第118病日目には退院となった. 入院中に神経因性膀胱がみられ, 尿路感染症を繰り返していたことから, 原因は尿路感染であった可能性が示唆された. B群溶連菌感染症および縦隔膿瘍は致死率の高い疾患であるが, 膿瘍ドレナージ術が奏効し救命しえた1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する.
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