胆管結石症を合併したAlonso-Lej II型先天性胆道拡張症 (憩室型) の成人例

1995 
われわれは胆嚢, 総胆管結石を合併したAlonso-Lej II型先天性胆道拡張症 (憩室型) を経験した.症例は63歳の男性で心窩部痛を主訴に来院し, 腹部超音波検査で胆嚢結石を認め, ERCP検査で総胆管結石と総胆管末端部に, 膵側に突出する憩室様陰影を認めた.上記診断で胆嚢摘出術, 総胆管切開切石術, 経十二指腸的乳頭形成術を行った.手術時所見では, 胆嚢と総胆管内には黒色石を多数認め, 乳頭部を切開すると総胆管末端部に, 胆管径と同じ大きさの胆管粘膜の陥凹を認め膵側に突出しており, 総胆管憩室と診断した.術中胆道造影で膵・胆管合流異常は証明されず, 総胆管にも悪性化の所見を認めなかった.本症は1型に比べ極めてまれであり, 本邦では22例の報告があるのみである.成人例は13例であり, 自験例とともにその成人例における臨床的特徴とその意義について文献的考察を行った.
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