Successful treatment of refractory F_0 type varices hemorrhage with idiopathic portal hypertension via transcatheter left gastric arterial embolization

2008 
症例は55歳男性,生来健康.平成12年10月吐血のため近医に入院した.上部消化管内視鏡検査で食道静脈瘤破裂を認め,内視鏡的静脈瘤結紮術と内視鏡的硬化療法を受けた.その後,吐血・治療を繰り返し,平成16年4月4回目の吐血があり,止血不能で当院に入院した.度重なる治療により粘膜はひきつれ,出血源も不明瞭であった.内視鏡的治療は困難と判断し,外科的治療を行った.術中採取した肝組織や血液検査結果より,門脈圧亢進症の原因は特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断した.その後,約2年間は再出血しなかったが,平成18年5月吐血のため当院に再入院した.下部食道にはF0静脈瘤が発達し,内視鏡的止血を試みるも不可能であった.腹部血管造影検査では,左胃動脈よりすだれ様血管が抽出されたため,左胃動脈に対して経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)を施行した.TAE直後より止血され,現在まで良好に経過している.
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