Ca拮抗薬 (アムロジピン) が培養ヒト歯肉線維芽細胞に及ぼす影響
1999
本研究はジヒドロピリジン系の第三世代Ca拮抗薬であるアムロジピンが培養ヒト歯肉線維芽細胞に及ぼす影響を検討した。アムロジピンは歯肉線維芽細胞の増殖を濃度依存的に抑制した。アムロジピンによって歯肉線維芽細胞の細胞分裂, DNA合成, 酸素消費が抑制された。アムロジピンによって細胞の大きさが小さくなり, 形態も紡錘形から円形に変化した。アムロジピンの存在下で細胞の接着率は低下し, これに伴って生細胞率が減少した。以上のことより, アムロジピンは培養ヒト歯肉線維芽細胞の代謝を抑え増殖を抑制することが明らかとなった。これらより, Ca拮抗薬による歯肉増殖の発症は, Ca拮抗薬の歯肉線維芽細胞への直接作用による増殖促進が引き起こされた結果として生じるのではない可能性を示唆している。
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