Reduction of Nitrogen Excreted from Broiler Chicks by Feeding Low-protein, Amino Acid-supplemented Diets

1996 
ブロイラーヒナにおいて,増体量を減少させないで排泄窒素量の低減の可能性を検討するために,2つの試験を行った。試験1では,CP含量が,23, 21, 19および17%の4飼料を7日齢のヒナに14日間給与した。試験2においては,試験1よりもさらにCP水準を低下させた飼料(19, 17および15%)を14日齢のヒナに14日間給与した。両試験飼料とも,必須アミノ酸は日本飼養標準(1992)の要求量を満たすように単体アミノ酸を用いて調整した。試験1の結果,CP19%の低CP飼料を給与したヒナの増体量および飼料効率は,CP21%の対照飼料を給与したヒナとの間に有意差は認められなかったが,CP17%飼料を給与したヒナでは増体量が有意に低下した。試験2では,CP19%とCP17%飼料を給与したヒナの増体量および飼料効率に差はみられなかった。4日間の排泄窒素量は,試験1のCP23, 21,19および17%飼料給与区でそれぞれ3.93, 3.26, 2.35および2.19g,試験2のCP19, 17および15%飼料給与区でそれぞれ4.07, 3.71および3.33gとなった。しかし,両試験において,飼料の低CP化にともない,腹腔内脂肪が有意に増加した。以上の結果より,飼料のCP水準は必須アミノ酸添加により発育成績に影響を与えることなく21%から19%に低下させることができ,排泄窒素量を10~20%低減できるが,腹腔内脂肪の増加をともなうことが示された。
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