Evaluation Method and Breeding of Purple Sweet Potato "YAMAGAWA MURASAKI" (Ipomoea batatas POIR.) for Raw Material of Food Colorants

1994 
山川紫のアントシアニン色素は他のアントシアニン色素に比べて紫味が強く,鮮やかな特徴のある赤色を呈し,組成的にはシァニジンおよびペオニジンを基本骨格とする多種類のアントシアニン色素を含有している.この山川紫の色素原料としての品種改良に際して予め出発品種の色素組成および色素構造を検討し,色素組成変化および色素含量を新たな評価選別基準として改良品種を選抜した.その結果比較的短時間で良好な色調及び色素安定性を有し色素含量,生産性の高い改良品種を得た.中でも九州113号は従来の山川紫を色素含量で約4倍,収量で約2倍上回った.すなわち単位面積当たりの色素生産性が約8倍になり,色素原料としてコスト的に大きく改善できた.また通常の保存,抽出方法においては色素組成変化が少なく,工業原料として使用可能であった.現在,これらの改良品種(九州109号,九州113号)は実用的な色素安定性の検討および品種登録のための栽培試験が実施されている.なお,本研究は平成2年度より実施されている農林水産省九州農業試験場畑地利用部甘しょ育種研究室,本坊酒造株式会社および三栄源エフ・エフ・アイ株式会社との農林水産省官民交流共同研究の成果の一部である.
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