<Special Article> CKD の病態とその管理の実際
2011
CKD に影響を与える因子として,生活習慣と深く関連する喫煙や食事蛋白・食塩とともに高血圧,肥満があげられる.とくに血圧は,血圧の上昇程度につれて CKD に移行する危険率が増加し,逆に降圧により改善することから,きわめて重要な CKD 治療ターゲットとされる.治療薬として,レニン-アンジオテンシン系抑制薬が第一選択薬であるが,その効果は蛋白尿の存在する場合に十分発揮される.CKD の治療効果を予測しうる因子として,蛋白尿の減少度や,投与初期の軽度の血清クレアチニン上昇があげられる.CKD において用いるべき降圧薬は,アンジオテンシン抑制薬であるが,急激な腎機能低下や高 K 血症が出現する可能性もあり,T 型や N 型Ca チャネル抑制作用を有する新しい Ca 拮抗薬も有効な治療薬である.
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