A CASE OF NONOCCLUSIVE MESENTERIC ISCHEMIA
2011
症例は50歳,女性.背部と臍周囲痛,嘔吐,下痢を主訴に当院内科受診し,急性胃腸炎として入院にて絶食・補液管理を行い,抗生剤を投与された.36時間後に腹膜刺激症状が出現した為,CT検査を施行したところ,上腹部を中心にfree air,大量腹水,後腹膜の液体貯留と小腸・大腸の壁肥厚を認めた.外科転科し,緊急手術の方針となったが,ショック,呼吸停止に陥った為,まずは救命処置を行った後に開腹術を施行した.術中所見では,後腹膜が広範に壊死融解し,小腸・右側結腸の分節的な壊死を認めた.また,十二指腸に穿通部を認めたが,小腸・右側結腸壊死部とは異なり周囲の色調が保たれていた.壊死腸管を切除し,穿孔部は残存空腸と側々吻合した.病理所見では小腸・右側結腸の粘膜側に著明な壊死を認めたものの,血栓形成はなく,十二指腸穿通を契機に発症した非閉塞性腸間膜虚血症と考えられた.一時的に敗血症を併発したが徐々に改善し,軽快退院した.
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