ホルモン療法が長期奏効している骨転移を伴うStageIV 乳癌の1 例

2010 
6 年間にわたりホルモン治療が奏効しているStageIV 症例を提示する。症例は48 歳,女性。左A 領域に3 cm 大の乳腺腫瘤を自覚し来院した。CNB にて浸潤性乳管癌[硬癌,ER(+),PgR(+),HER2: 0]の診断を得た。CT では胸腰椎骨盤への多発骨転移を認めた。T2NXM1,StageIV の診断で,全身化学療法を施行した。AC 療法4 コース,docetaxel 4 コースを施行し,原発巣はPR を得た。その後tamoxifen(TAM)を4 年間内服した後,swiching でAI に変更し2 年経過するが,原発巣,骨転移いずれも増悪はなく,6 年間ホルモン療法+bisphosphonate を継続している。閉経後進行再発乳癌に対してのfirst-line ホルモン治療のtime to progression はAI で10.7 か月,TAM で6.4 か月とされ,AI が有意に長い。化学療法後の維持療法としての抗ホルモン治療について統一見解はないが,今後複数の抗ホルモン薬が奏効し,長期経過をたどる症例は増加すると思われる。
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