CaO-P2O5及びMgO-P2O5系ガラスの弾性率, 硬度及び熱膨張
1983
CaO-P2O5 (47.5-55.0mol% CaO) 系及びMgO-P2O5 (47.5-57.5mol% MgO) 系ガラスの密度, 弾性率, 硬度及び熱膨張係数を測定した.CaO-P2O5系での平均モル容と理想混合モル容の関係は直線で近似できたが, MgO-P2O5系ではメタリン酸塩組成近傍でCaO-P2O5系での直線からの偏倚が最大になる曲線になった. MgO含量が少なくなるとともに, その偏倚は小きくなり, 33mol%近傍でCaO-P2O5系の直線と一致した. 各種弾性率 (体積弾性率, ヤング率, 剛性率) の対数と平均原子容の対数の間には直線関係が成立した. またCaO-P2O5及びMgO-P2O5系それぞれのグループ内で, ポアソン比と密度及び硬度と空げき率の間にも直線関係が成立した. ポアソン比は密度の増加とともに大きくなり, 硬度は空げき率が大きくなるとともに小さくなった. 本研究の測定組成範囲内での熱膨張係数は, CaO又はMgOの量が増すとともに大きくなった.
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