Three gingival tumors derived from vascular endothelial cells. A case of hemangioendothelioma and two cases of angiosarcoma.

1994 
血管肉腫および血管内皮腫は, ともに血管内皮細胞由来の腫瘍である。それらはいずれも異型血管内皮細胞の腫瘍性増殖を示す。しかし, 血管肉腫が悪性の, 血管内皮腫が悪性と良性の中間の臨床経過をたどるとされている。歯肉に生じた同腫瘍の3例を報告する。症例1: 40歳の女性が, 上顎左側小臼歯部の腫脹を訴え来院した。他の開業歯科医院にて腫瘤の大部分が切除され, 血管内皮腫であることが判っていた。残存腫瘤が当院で切除され, 腫瘍の再発なく現在も患者は生存している。最終診断は血管内皮腫であった。症例2: 39歳の男性が, 持続する下顎正中部歯肉の潰瘍と疼痛を訴え来院した。生検で血管内皮腫と診断された。腫瘍内の歯を含めて, 下顎骨部分切除術が施行されたが, 肺および脳に転移を認めた。患者は初診より3年3か月後に死亡した。最終診断は血管肉腫であった。症例3: 7歳の女児が, 下顎左側臼歯部の腫脹を主訴として当科に来院した。生検では, 膿原性肉芽腫であったが, 摘出物は悪性所見を示した。下顎骨の辺縁切除術が行われたが, 歯肉には再発を認めないものの, 肺に転移を認めた。患者は初診より1年4か月後に死亡した。最終的には血管肉腫と診断された。
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