[Chemotherapy of leprosy: theoretical basis of new guideline in Japan].

2001 
ハンセン病の治療は、(1)普通の細菌感染症よりも殺菌に時間がかかる、(2)化学療法が「らい反応」を誘発して症状を悪化させることがある、(3)「らい反応」に対しては早急な対策が必要となる、(4)病気に対する社会の偏見に注意する必要がある、等の特徴を持つ。そのため、治療を行う際にはいつも、(A)殺菌と感染源対策、(B)障害の予防、(C)合併症と後遺症の予防と治療、の3つの治療目的を考慮に入れておくことが重要である。1982年から開始されたWHOのMulti-Drug Therapy (MDT)はこれらの治療目的をバランスよく満足させ、途上国の現場において受け入れられてきた。WHO/MDTの膨大な治療データを元に、今日の日本において最適の治療方法を模索し、日本ハンセン病学会「ハンセン病治療指針」が作成された。その理論的背景を含めて、解説する。
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