Studies on a scoring system for endometrial cytology.

1990 
老人保健法の検診対象になっている不正子宮出血のある症例から, 非腫瘍性内膜, 子宮内膜増殖症, 子宮内膜癌を細胞診により早期に, より正確に診断する目的で, 子宮内膜擦過細胞診所見をscore化して, scoringによるscreenigを試み検討したので報告する。1) retrospectiveに, 30歳以上の122例 (正常子宮内膜97例, 子宮内膜増殖症8例, 子宮内膜異型増殖症5例, 子宮内膜癌12例) の得点数のmean±2SDを算出した結果より, 0~6点を正常内膜, 7~12点を増殖症, 13~18点を内膜癌と推定することができた (18点満点).2) prospectiveにscoringした嚢胞性腺増殖症3例, 腺腫性増殖症9例, 異型増殖症9例, 子宮内膜癌 (G1) 11例, 子宮内膜癌 (G3) 3例の正診率は, 73.3%, 66.7%, 71.5%, 72.7%, 93.3%であり, 検出可能率 (7点以上の割合) はそれぞれ73.3%, 80.0%, 88.6%, 100%, 100%だった.3) scoring使用による子宮内膜増殖症以上 (含子宮内膜癌) のfalse negativeは6.2%, 子宮内膜癌だけのfalse negativeは0%であった. 一方正常子宮内膜のfalse positive (7点以上) は7.5%で, さらに13点以上で正常子宮内膜症例であったものは1.2%と低率であった.4) 従来におけるscoring未使用の細胞診結果は, 子宮内膜増殖症以上 (含子宮内膜癌) のfalse negativeは7.0%, false positiveは17.2%であった.嚢胞性腺増殖症・腺腫性増殖症の検出可能率は10%(1/10), 異型増殖症は50%(4/8), 子宮内膜癌は80%(16/20) であった.以上の結果より子宮内膜病変のscreeningにおいて, scoringによる細胞診が有効であることが示唆されたので報告する.
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