Recent Treatment Strategy against Hypopharyngeal Carcinoma

2004 
下咽頭癌は頭頸部の中でも最も予後不良の疾患のひとつである。特に,pN 2・pN 3症例の予後は不良であり高率に制御不能な頸部再発や遠隔転移をきたすことが示されてきた。当科では1998年以降,pN 2・pN 3症例に対して術後照射を行うことを原則としてきた。1998年から2002年の下咽頭未治療扁平上皮癌117例の治療結果を分析し,1989年から1998年の病例と比較検討を行った。pN 2・pN 3症例の5年粗生存率は25%から39%になり,全例でも32%から46%へと向上した。pN 2 b・PN 2 cの頸部再発率は27%から15%に低下した。術後照射により頸部制御率が向上し,下咽頭癌全体の予後向上への寄与が示唆された。QOLの面では,根治照射と喉頭温存手術の適応を徐々に拡大してきている。根治照射例の比率が18%から36%へ,喉頭温存手術例の比率も6%から11%へ各々増加した。反対に咽喉頭全摘例の比率が76%から53%に減少した。喉頭温存率は根治照射例では88%,喉頭温存手術では100%であった。下咽頭癌でも約半数の症例に喉頭温存した根治治療が可能であることが示唆された。
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