Asymptomatic ST depression attack in patients with ischemic heart diseases. Studies with Holter electrocardiography.
1989
安定狭心症または心筋梗塞症患者計80例にホルター心電図および冠動脈造影を施行し, 心電図記録上, 無症候性ST下降の臨床病態を検討した.その結果, 有意のST下降発作, 特に無症候性ST下降発作は心筋梗塞群より安定狭心症群に高率に認められた (p<0.05) .安定狭心症群においては, 無症候性ST下降発作は罹患冠動脈数の増加に伴って高い頻度を示し (p<0.05) , その1日平均ST下降回数は1枝病変群に比し多枝病変群で有意の高値を認めた.全症例における無症候性ST下降発作はすべてのST下降発作の72%に認め, 最大ST下降度 (p<0.01) , 持続時間 (p<0.05) , 心拍数 (p<0.01) いずれもが症候性ST下降発作より低値を示した.またこの関係は症候性および無症候性ST下降の両発作を有した同一患者群においても認められた.これらの成績から, 無症候性ST下降発作は症候性と比し心筋虚血および心筋酸素需要の程度が軽い病態であることが推測された.さらに, 安定狭心症群においては無症候性ST下降発作の頻度は冠動脈病変の重症度を良く反映していた.
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