直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の結晶化度と LLDPE/Ni 複合材料の抵抗率-温度特性との関係

2010 
異なる結晶化度を有する直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と Ni 粒子を溶融混練し作製した LLDPE/Ni 複合材料の電気特性 [室温抵抗率(ρL),PTC(Positive Temperature Coefficient)特性] に及ぼす LLDPE の結晶化度(φc)と Ni 充填率(CNi)の影響を検討した.ρL と PTC 特性は,同じ LLDPE(同一融点)であっても,φc および CNi により異なった.ρL は φc および CNi が高いほど低かった.Ni 粒子は LLDPE の非晶部に局在化するため,φc が高いほど Ni 粒子が密集して接触し,多くの導電パスが形成されるためである.また,φc が低いとき,PTC 曲線の変曲点温度(転移温度)は LLDPE の融点より 30~60℃ 近く低かった.これより,PTC 特性は,LLDPE が融解しなくても,LLDPE の体積膨張のみで発現することを明らかにした.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    19
    References
    3
    Citations
    NaN
    KQI
    []