Molecular structure of diisopropyl sulfide as determined by gas electron diffraction.

1986 
ジイソプロピルスルフイドの分子構造を気体電子回折法によって決定した。20℃ でのC2対称の配座異性体の存在比はおよそ80±20%であり,そのおもな構造パラメーターの値はつぎのとおりである。rg(S-C)=1.830(3)Å,rg(C-C)=1.530(2)Å,∠CSC=103.5(12)°,∠SCC3=113.5(4)°,∠SCC4=106.4(4)°,∠CCC=111.3(8)°,φ1(CSCH)=57(8)° 。ほかにC1とCs対称の配座異性体の存在の可能性があり,異性体の混合に対して二つのモデルを考え配座解析を行なったが,配座の種類と存在比を明確にすることはできなかった。∠SCC3が∠SCC4よりも約7°大きいことは二つのイソプロピル基がたがいに離れる方向忙傾いていることを示し,ジ-t-ブチルスルフィドにおけるt-ブチル基の傾き角7(2)° に対応している。ジメチごルスルフィドと比較するとrg(S-C)は約0.02A長く,∠CSCは約5°大きいが,ジ-t-ブチルスルフむイドとくらべるとrg(S-C)は約0.02Å短く,∠CSCは約10°小さい。ジイソプロピルエーテル,アミン,スルフィドの分子構造をMM2力場による経験的力場計算の結果と比較すると∠COC,∠CNC,∠CSCの計算値は実測値よりも3°~4°小さく,二面角については3°~13° の差が見られた。
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