Laryngomicrosurgery with Zeitels Laryngoscope

2004 
ラリンゴマイクロサージャリーは音声外科の発展に大きく寄与し,これまで多くのテクニックや器具が開発されてきたが,まず良好な術野を得ることが本手術の前提となる。これまで多くの種類の喉頭鏡が開発されてきているが,声門のうち最も視野を得にくい場所は前交連である。Zeitels型喉頭鏡は,この前方の視野を極力得やすくするために開発された。Zeitels型の最大の特徴は先端部が三角形をしていることで,声門の三角形に合致するため前交連もよく見えることになる。当科ではこれまで15例に対しZeitels型喉頭鏡を使用した。声門癌9例,声帯白斑症1例,ポリープ様声帯3例,声帯ポリープ1例,肉芽腫1例で,いずれにおいても良好な術野が得られ,特に前交連の描出は従来のStorz型よりも良好であった。歯牙損傷や味覚低下などの合併症は認められていない。一方,この喉頭鏡が仮声帯を外側に押し広げて声門の良好な視野を得るようにデザインされているので,喉頭の上部構造,すなわち喉頭室から仮声帯の操作には限界があった。したがって喉頭癌の手術に際しては,Storz型との併用が望ましいと考えられた。
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